音が聴こえる
テレビを見ながら、有酸素運動をするってフィットネスジムや所謂宅トレではよく見かける光景ですね。
普通そういったシチュエーションではヘッドホンを通して音声を聞き番組を楽しみますよね。
が、私はヘッドホンの装着感が苦手なので文字放送で音声を楽しんでいます。
美術番組とかドキュメンタリーなんかはむしろこちらの方がわかりやすいので、私的にはおすすめです〜。
先日もダラダラと運動しながら、文字通り文字放送の字幕と映像を観ていました。
(てか、運動以外他にすることもない)
その時観ていたのは民放のクラシック音楽番組。
音楽番組じゃさすがに音声聴こえないとつまらんでしよう?と思われるがしれませんが、音のニュアンスが聴こえるような気がしますし足りない部分は自分の感性で補えて、意外と映像だけで楽しめます。
クラシック音楽とはいえ、民放番組なので取り上げられる楽曲は比較的ライト。
有名曲が演奏されることが多いので、あの曲かーという認識がおぼろげにあるのが幸いし、映像だけでどんな風な解釈なのか演奏者の意図が思ったより伝わってくるのは驚きです。
「演奏とは簡単に言えば息遣いを伝えること」
と、大昔レッスンで教わったことがあります。
飛び抜けた不器用者でまだ若かかった私は、その時は何もわからず、とにかくこなす課題の多さに追われており、その言葉を深く考えることができませんでした。
今、こうして無音の演奏会を眺めていると
どんな音を出したいのか、演奏者の動作や呼吸の質である程度理解できる気がします。
ピアノ演奏では広範的にみてもせいぜい上半身までの指導に偏りがちですが、レッスンではやはり体全体での所見が必要だな〜とつくづく思います。
生徒さんが(もしくは自分が)何らかの理由で思うような表現に辿り着かず行き詰まっている時は、演奏者の解釈と意図をすばやく察知、理解し、それに相応しい指と体の連携、脳の理解に導くこと。
それがレッスンのあるべき姿かもしれません。勿論それはone of themではあり、レッスンでは多くの導きが必要だと思いますが。
楽曲解釈、それに伴う身体動作、呼吸は自動演奏には不可能なもので、それらを駆使した自由な演奏は生身の人間だけの特権でもあります。
全く、楽器演奏って人にとって至福です。
↑レッスン時に使用しているペン達。
アナリーゼ(楽曲分析)時に要所要所を色分けする時に使います。
なので、生徒さんの楽譜は大抵カラフルです^_^
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